原発が心配だ

大変なことになった。

東日本大震災だそうだ。
さすがに、日本。震度7といえども、先のクライストチャーチのような建物崩壊による被害はそれほどでもない。一説によれば、クライストチャーチの地震は震度にすると6なかったともいう。7でも耐えられたのは、日本の耐震設計がきっちり機能したということ。あるいは、神戸をはじめとする過去の経験がちゃんといかされている。見事である。しかし、津波はもうひとたまりもなかった。ここメルボルンでもCNN、Sky Newsなど、ニュース専門チャンネルでは、常に今回の地震報道を繰り返していて、5分に一度は津波のあのおそろしい映像が流れる。自然の力の前に、なんと人間の営みのちっぽけなことか。

そして、今一番注目すべきは、福島原発の状況だ。爆発が起きたことはこちらでもニュースになっている。放射能漏れもあるという。そして、最も恐ろしいのはメルトダウンである。

枝野が、「10キロ圏外なら大丈夫」とか言っているらしい。誰が入れ知恵したのか、「現時点では」という逃げ口をちゃんと付け足しているところが、笑止である。この人たちは、最悪の事態がどういうものか、どのぐらい理解しているのだろう。
放射性物質が、広い範囲でぶちまけられる。状況によっては、地球規模で、深刻な災害をもたらす可能性すらある。

いったい、どこの誰が、これについての責任を取るのか?
原発を推進していた野郎共は、今回、避難を強いられた人々に、どういう申し開きをするのか?

日本は地震国である。まさかそれを「知らなかった」とは言わせない。
こんな大きな地震が起きるとは「想定していなかった。」などとは言わせない。
リスクと原発で得られる公共の利益を考えれば、原発はやはり推進すべきなのか?
私にはそうは思えない。少なくとも、地震国日本では、この選択は気違い沙汰ではないのか?

たとえばだ。

飛行機に乗る。墜落すれば、おそらく死ぬ。しかし、そのリスクは0ではないが、限りなく0に近い。その利便性と比較したとき、やはり、このリスクを理解した上で乗って、海外旅行に行きたい。ということになる。
では、飛行機には核兵器が積んであり、墜落したら、これも必ず爆発する。世界中とは言わないまでも、他の大勢の人の生命が脅かされるとしたら、どうだろう。本人はそれでも海外旅行をしたいというかもしれないが、まわりが許さないはずだ。あんたと心中したくない。私だって絶対反対すると思う。

それでも海外旅行したいんだもーんといって、飛行機に乗って飛び立ってしまった人。これが、日本の原発を推進している野郎共に相当する。許せない。今この飛行機が墜落の危機に瀕している。冗談じゃない。だからあんたと心中したくないと言っただろう。死にたければ、一人で死んでくれ。俺たちを巻き込まないでくれ。

この震災で被害に遭われた方々には、本当に気の毒だと思うし、命を落とした方々に対しては、切にご冥福をお祈りしたい。
しかし、原発を推進した野郎共は、今回の事態収拾、とりわけ原発の被害を最小限に抑えるための現場での実作業を、率先してやっていただきたい。これがあんたらがやってきたことのツケなのだ。ツケは自分で払ってもらわないと困る。

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