貸そうか?じゃない,仮想化だ!(Fedora Laptop構築記 – 6)

一応ネットもつながり,とりあえず必要なアプリも揃った,私の赤いDell Vostro 3400。その名をbaden。
Fedora 14 64bitを得て新装開店である。

いよいよ,一連のインストール作業の中で,目玉となる,仮想マシンへのWindows 7のインストールに着手した。うちの会社のチームの同僚は,Fedoraベースで仕事をするやつが多い。我々のチームに限って,Fedoraがないと仕事にならないのである。そこで,プログラマ5名中4名は,会社から与えられたマシンにFedoraを入れ,これをメインマシンにしている。しかし,グループウェアとしてOutlookが必須であり,それ以外にもWindowsがないと何かと仕事にならない。そこで,彼らはFedora上に仮想マシンとしてWindows 7を動かしている。

仮想化のソフト,Linuxの世界にはいくつかある。うちのチームではVirtualBoxが主流である。
しかし,私にはちょっと敷居が高い気がしていた。まあ,それほどではないだろうが,会社でいままで使う機会が多かった,VMware系の方がいいと考えた。
幸い,VMware Playerはフリーソフトであるので,これを使うことにした。すでに会社でも使った実績があるので,安心だ。ただし,いままではWindows上にVMware Playerを入れていたが,今回はFedoraにインストールすることになる。

現時点での最新版はVMware Player 3.1.3。これをVMwareのサイトからダウンロードした。
http://downloads.vmware.com/d/info/desktop_downloads/vmware_player/3_0

Linux用は32bitと64bitで別物なので,64bit版を選択する。

ダウンロードしたファイルは,.bundle 形式である。これは実行権をつけて実行するだけで,インストーラが起動して,あとはWizardに沿って作業すればいいので,非常に簡単だ。作業はrootでやること(root以外で試していないので,何とも言えないが,まあrootにしておけば間違いあるまい。)

# chmod +x VMware-Player-3.2.1-324285.x86_64.bundle
# ./VMware-Player-3.2.1-324285.x86_64.bundle

これで,VMware Playerがメニュー「アプリケーション > システムツール」に入るので,スタートするときは,これを選べば良い。

VMware Playerの画面が開いたら,Create a New Virtual Machineを選ぶ。
DELLは親切で,ちゃんとWindowsのDVDを添付してくれる(機種によっては,エクストラの料金が必要だが,是非入手しておくべき)。市販のもののように,見るからにMicrosoft製品という感じではなく,他の添付ディスクと同じような体裁なのだが,これはれっきとしたWindowsディスクである。これをDVDドライブに入れる。

そして,Wizardに沿って作業していけば,通常のWindowsのインストールと同じ要領で,WindowsのVMができあがる。
この過程で,いくつかオプションを選ぶことになるが,たいていは,デフォルトの設定で大丈夫だ。

VMが出来上がったら,すぐにそのVM用のウィンドウが開き,VMがスタートする。あるいは,メイン画面からできたVMを選択して,Play Virtual machineをクリックすることで,VMがスタートする。

私の場合,ほぼ,デフォルトの設定だが,このVMを恒久的に使用していくつもりなので,メモリーは1.5Gを確保した。また,後で,ハードディスクを追加し,Dドライブとして確保した。

このように,VMができてから,仮想的なハード構成を変えることも可能である。
ものによって,VMが動作中にしか変更できないものと,逆に停止中にしか変更できないものがある。
前者であるなら,動作中のVMのVMware Playerのメニューから,VM > Settingsを選べばよい。
後者の場合,VMware Playerのメイン画面で,まずVMを選んでおいて,右下のEdit Virtual machine settingsをクリックする。

もし,Windowsディスクが添付されていない場合はどうするか?
これは困った問題だが,VMwareから,VMware Converterというツールが出ていて,これですでに動作中のオペレーティングシステムをVMware用のイメージに変換してくれる。これを使うと,ここまでのVMの作成の代わりに,動作中のシステムから直接VMのイメージファイルが出来上がる。VMware Playerのメイン画面からOpen a Virutal Machineを選べば,ブラウザが現れるので,Converterで作った.vmxのファイルを読み込ませればいいだろう。

ということで,待望のFedoraベース,Windows 7もVMとして生きるという形態が実現できた。

下の写真が,VMと,前回インストールしたTiger VNC Viewer,rdesktopで開けたリモートマシンのデスクトップをすべて開けてある状態だ。

Fedora 14のデスクトップ画面中に,ウィンドウがたくさん開いている,小さくて分かりづらいと思うが,左から,

1. Fedora 14 ホストマシン(baden)上で動作しているMozilla Thunderbird
2. rdesktopで開いた Windows 7マシン(kumesen)のデスクトップ
3. 2.のWindows 7上で動作している MS Outlook
4. Tiger VNC Viewerで開いた Fedora 13 (mosel)のデスクトップ
5. 4.のFedora 13上で動作している shell
6. VMware Playerで開いたbaden中の仮想マシン。元々このラップトップについていたWIndows 7 64bit
7. 6.のWindows 7上で動作している Internet Explorer

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