いきなりクイズ。ラグビー(ユニオン)の試合で,対戦した両チームとも得点があり,引き分けでなく,得点合計も,得点差も最低となるような得点は何対何か?
これはもうほとんどの方がお分かりと思う。でもメルボルンの住人はほとんどの人が答えられないだろう。ラグビーのことみんな全然知らないからね。
そういう試合が,今日のReds対Brumbiesの試合だった。(前回日曜と書いたが,土曜の間違いでした)
6対3でBrumbiesの勝ち。ペナルティーキック2本対1本という試合である。
見ていて非常につまらない試合だった。
双方とも,肝心なところでミスを繰り返し,チャンスがものにならない。
スクラムも組みなおしが多く,いらいらの連続。
なにより,決定的なプレーがひとつもない。まあ,ひとつもないからトライがなかったわけだけど。
双方とも防御ライン第一線を破れない。ただただ,球出し,パス数回,フォワードを巻き込んでのラック。この繰り返し。キックをすれば,蹴り合いになって最後はタッチに出る。これは本当に見ていてつまらない。
その点,同日行われたニュージーランド同士の対戦,Stormers対Bluesはすさまじかった。双方とも,バックス,フォワードが一体となって穴を作り出し,そこからブリブリと第一線を破っていく。こうすれば,抜けるんだよというお手本のようなプレーの続出だった。
これがここ数年のワラビーズに欠けているところだ。今年はそれが著しく,それが端的に現れたのが今日の試合だろう。
Redsは若返りを諮っているが,思い切ったプレーはあるものの,まだ詰めが甘く,経験不足は否めない。でもフライハーフのべリック・バーンズのキックだけは正確で良かった。
対するBrumbies。ハーフ団はいつもの通りだが,特に良くはなく,ごくごく平凡なプレーに始終した。グリーガンの安定した球出しはいつものことだが,ひたすら,私は球出しが仕事という感じで,単調。ラーカムはキックを多用し,冗長な蹴り合いの引き金になっていた。彼特有のするすると抜け出すランも見られず,あまりいい所がなかった。
全体にブランビーズが安定したプレーをしていたが,気合が欠けているのか?どうしてもトライに結びつかない。Redsが若さゆえのミスに泣いていたのとだいぶ内容が違う気がする。
ひとつだけさすがと唸らされたのが,ジョージ・スミス。タックル->密集から,球を奪い取る場面が少なくとも2回あった。あれは職人芸だ。
今後もオジー各チームがこういう試合をしていると,今年のワールドカップは危ない。そう感じさせる一戦だった。