W杯へ!ワラビーズ始動

今日はラグビーユニオン,ワラビーズの話題。昨夜,ジョン・イールズ メダルの授与式がブリスベンで行われた。この模様は,有料ケーブルテレビ,FoxtelのFox Spotsで生中継された。
ジョン・イールズ メダルというのは,要するに年間MVPの選手に与えられる賞で,ワラビーズが1999年ワールドカップで2度目の優勝をした時のキャプテンにちなんで作られたメダルである。ちなみにこの授賞式は全員ブラックタイ着用。パートナー同伴のフォーマルファンクションである。

今年はこの賞にウェスタン・フォース(スーパー14のパースのチーム)の主将,ネイザン・シャープが選ばれたらしい。「らしい」というのは,私はこの番組をこの受賞式が終わったところから見始めたからである。ウェスタン・フォースを勝てるチームにした功績だろうか?

ルーキー・オブ・ザ・イヤーには,怪我で欠場していたクリス・レイサムの穴を埋めた,ブランビーズ(スーパー14のACTのチーム)のフルバック,ジュリアン・ハクスリーが選ばれた。まあ,まだまだ線が細く,チョンボも多かったが,他にできるやつがいなかったんだから,評価されてもいいだろう。

メダル授賞式のあと,9月からフランスで始まるワールドカップに向けた選手選考の結果が発表された。一人ひとり,アルファベット順に名前を呼ばれ,壇上に出て行く。詳しくは,をご覧いただきたい。

キャプテンは引き続き,スターリン・モートロック。バイスキャプテンは二人で,フォワードがフィル・ウォー。バックスがジョージ・グリーガン。

ハーフ団は磐石の,そして今度こそこれが最後のジョージ・グリーガン(SH)とスティーブン・ラーカム(SO)のコンビである。SOの控えとして,クイーンズランドの新鋭ベリック・バーンズが選ばれた。弱冠21歳。どこでどういう使われ方をするのか,興味深い。多分,対日本戦あたりは,ラーカム温存で出てくる可能性が高いと思う。
バックス陣はマット・ギトウ,スターリン・モートロック,ロティ・テクィリ,アダム・アシュリークーパー,ドリュー・ミッチェル,スコット・スタニフォース,マーク・ジェラードといったところ。ギトウは,やれといわれれば,ハーフバック両ポジションもこなせる器用な奴で,2ヶ月にわたる大会を勝ち抜いていく上で,いろいろと代役をこなしてくれると,ローテーションが楽になるだろう。もちろん,彼の変幻自在のランも期待大である。そして,バックスの大黒柱はもちろん,キャプテン,モートロックである。その他はちょっと小粒なのだが,テクィリは最近だいぶ気合が戻ってきて,ここ一発でまた何かやってくれる予感。昇り調子はアシュリークーパーとスタニフォースの二人か?ミッチェルの速さと突破力には期待している。おさるのジェラードは,萎縮せずに,波に乗れれば悪くない。大一番で活躍できるかどうかがカギだ。
フルバックは,やったぜ,クリス・レイサムが間に合った。ただ,復帰後,対オールブラックス戦の後半途中からの出場のみで,どこまで復調できているのかはまだまだ未知数だ。ハクスリーには,まだしばらくがんばってもらい。ここ一番にレイサムをもってくるというシナリオが最高だろう。

私は素人なので,フォワードのことは良くわからない。しかし,フランカー,ジョージ・スミスとフィル・ウォーはいいと思う。ロック陣もシャープを中心にまとまっている。第一列が問題らしい。私にはよく分からないが,これはよく言われていることだ。ラインアウトは,素人の私が見ても,だいぶうまくなった。

今のワラビーズは,かつてのような,綺羅星のごときスター軍団ではない。ハーフのコンビはもう年齢的に限界。ジョージ・グリーガンに至っては,1991年に優勝したときのキャプテン,ニック・ファージョーンズの後を引き継いで,それ以来今回が4度目のワールドカップである。
しかし,逆に言うなら,今年はそれでも優勝のチャンスがある。オールブラックスにはアウェイでは大敗したが,ホームでは勝てた。南アには努力次第で必ず勝てるはずだ。この2ヶ月ぐらいでワラビーズは成長しているのである。そして,今回を逃したとき,次回大会でワラビーズがどうなっているか,これは本当に未知数である。ということは,今回は一応優勝の最後のチャンス。これを逃すと少なくとも4年先は無理なのではないか?そんな気がしている。

後は,北半球勢,特に地元フランスあたりが,どの程度の仕上がりを見せるか。とにかく9月が待ち遠しい。

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