団子じゃなくって男子

すでに韓国から帰り,再び東京にいるが,韓国レポートを続ける。
ソウル滞在三日目。テーマは相変わらず「花より団子」だ。

まず朝食。昨日は粥だったので,今度はスープ。ソルロンタンと呼ばれる牛肉,牛骨を煮込んだ白濁スープ。明洞のメインストリートにあるシンソンソルロンタンで食べた。ここはかなり有名なところで,日本人客が半数以上。

こちらがそのソルロンタン。非常にあっさりしている。ごはん付。このままでももちろんおいしいし,自分で適当に塩,胡椒,唐辛子粉などで味付けしてもよい。またキムチなどを入れてしまっても良い。

そのキムチだが,この店おテーブルにはキムチのバットが端にはめ込まれていて,自由におかわりできる。

白菜キムチとカクテキがある。ただ,白菜キムチはできたそのままで入っているので,店員に頼んで,出してもらい,はさみで切ってもらうのがいいだろう。

昨日のお粥の反省から,スープは二つにとどめ,もう一つとして,昨夜食べて気に入った餃子を小皿で取った。

昨夜の餃子の説明で,「幼稚園児のこぶし大」と書いたが,これはちょっと誇張気味だった。しかし,この店の餃子はマジで「幼稚園児のこぶし大」なのだ。一口では食べられない。すごいボリュームだ。味も昨日の店とタメを張るおいしさ。

遅めの朝食だったし,量も量なので,昼食は当分取れそうもない。食後は買い物だ。
まず,ホテルそばにある地下商店街へ。ここには,うようよとメガネやがある。「フランスメガネ」,「イタリアメガネ」,「メガネラブ」,「メガネデザイン」など,いったいソウルとどういう関係があるんだみたいな名前が目立つ。どこも日本語表示があり,「すぐできます」,「10分でできる」とか「どこよりも安い」といった宣伝文句がでかでかと日本語で書かれている。我々はその中の「パリメガネ」に突入。ここで妻はメガネを新調することに。普段はかけないのだが,映画を見るとき,特に字幕を読みやすくするためにかけるのと,パソコンの小さい文字を読むため。要するに遠近とも必要なのだが,遠近両用は使いづらいため,二つ作りたかった。

「もともと15%引きですが,二つ作るなら,さらにおまけします。」,とか「私の一存で1万ウォンぐらい引きます。」,「端数はおまけします。」などなど,いろいろと理由をつけては値段を引いていく。安くなるなら,こちらに異存はないので,「はいはい」と聞いていたら,結局,正価28万ウォンのフレームに,別売りのレンズを付けて,二つで14万ウォンほどになった。驚異の80%引き?すると,「一万円でもいいですよ。」ときたもんだ。

「え?円でもいいの?」
「はい,だいじょぶです。」

財布の中に,予備の万札があったのでこれで払うことにした。こうして,品川駅京浜急行ホームのコンビニのATMでおろされた万札の一枚はパリメガネに落ちていったのだった。

続いて地下鉄に乗って,ソウル駅に。駅の真上にあるLotte Martに買い物に。ここはLotteグループのスーパーマーケット。お土産などを買いあさった。店員のほとんどが日本語を話す。中には近頃の日本のバイト店員真っ青の敬語の使い回しができる店員もいてびっくり。

ここで驚いたのが,キムチコーナー,ここで量り売りしているキムチというか韓国の漬物各種,すごい種類があって,見ものだった。こんなふうに,にんにくをまるまる漬けたものとか,野菜各種のキムチがあり,どれもおいしそうだ。

さて,ここで2時間近くを経過し,遅い昼食を摂ることになるが,突然,テーマは「花より団子」から同じ読み方だが,「花より男子」へ変わった!

娘の今回のソウル行き,一番のお目当てである。TVドラマ「花より男子」の韓国版。娘は日本版よりこちらが好みである。なんといってもF4の男の子たちが日本版よりみんな背が高く,180-185cm。こっちのが断然かっこいいのだそうだ。で,主人公「つくし」は日本では団子屋でバイトしているのだが,韓国版ではお粥屋でバイトしている設定。このお粥屋のロケは実在するお粥屋で行われており,ここを訪れるファンは今も後をたたないという。

調べてみたら,なんだ!このお粥屋,「本粥(ポンジュク)」というお粥屋のチェーン店の一つで,昨日の朝食で食べたお粥屋も同じチェーン店だったのだ。知っていたら,昨日入らないで別の所に行っていたものを!

まあ,とにかく,中身より場所が大事なわけで,ソウル駅から地下鉄4号線で一路東へ,20分ちょっと乗っただろうか?誠心女大学前という駅で降り,6番出口を出たら,そのまま道を100メートルほど歩いたところに,そのお粥屋があった。

今でも店先に出演者の大きな写真が張られている。

店内にも写真がいたるところにあり,

ファンのメッセージもたくさん張ってある。日本語のものも目立つ。ほとんどがこの店の紙ナプキンに書いてある。

お粥は,アサリ粥と牛挽肉とワカメの粥をとった。昨日のと変わらぬおいしさ。ただ,すでに行ったことがある人に聞いていたとおり,店員が無愛想だった。

粥を食べ終わったら,この街は用無しとなり,特に何を見るでもなく,即ホテルへ戻る。途中メガネ屋で出来上がったメガネを引き取り,部屋へ戻る。

部屋で小休止してから,パスポートを持って向かいのロッテデパート9階の免税店へ。娘はここで友達に頼まれた化粧品を買い,さらに10階でお土産のチョコレートを数箱買った。これまた花より男子韓国版の写真付のもの。買ったら彼らのポスターがおまけでついてきて,狂喜乱舞。たわいないやつ。

このまま女子二人は足つぼマッサージに直行。私は部屋で写真の整理と日記書き。

相当時間が経っており,まだ帰らないのか?と心配になってきたころ娘から電話。やっと終わったがいちいち帰りたくないので,近くの焼肉屋に直行したという。場所は朝食のソルロンタンの店の向い。名前が面白かったので覚えていた店。「ブルゴギブラザーズ」だ。

ここも有名らしいが,意外と日本人はほとんどおらず,大半が韓国人。仕事帰りのサラリーマンがほとんど。

今回はお酒は韓国の清酒。まずはタンポポ酒を頼んだ。さわやかなワインのような味。右は娘が頼んだスイカジュース。

韓国の焼肉やは,通常は牛の店と豚の店は別々で,両方の肉は出ないが,ここはある程度観光客目当てで両方ある。どちらかというと牛肉がメイン。羊がちょっとあった。また知らなかったのだが,韓国では牛タンはほとんど食べられない。日本人観光客向けの店にしか置いてないそうだ。

まずはオントレ。ユッケでスタート。あれ?本場もんは生卵かけないんだね。

メインは,面倒なので焼肉3点セットを注文。牛肉。豚の三枚肉,そしてブルゴギのセット。タレ,コチュジャン,塩の三点セットが各人に配られるので,お好みで付けて食べる。

まず,牛肉だが,ハートの形に打ち抜かれている。

豚は写真省略。

ブルゴギがこれ。これを焼きつつ,ときどき返して,ほぐしながら焼いていく。

お酒の追加は,フルーツ風味のマッコリ。これはイチゴかチェリーかっていう色だが,なんだか分からないが韓国のフルーツ味だそうだ。店員が英語で説明できないので,追求は諦めた。実際,ジュースのような軽いもので,まあ女子供の飲む酒であった。

締めはやっぱり冷麺。今回はこのコチュジャンかけと,

日本によくあるごく普通の冷麺をとった。

さて,もう最後の夜となってしまった。食後はタクシーでソウルタワーへ。もしかして,これが今回唯一の観光といえる行為であったかもしれない。

ライトアップされ,いろいろな色に染まる搭。形はキャンベラタワーにそっくり。

ソウルの夜景。

市内を流れる漢江。川幅が隅田川の3-4倍はあるか?川面に反射する橋の照明が美しい。

ひときわ明るい明洞地区。

ああ,団子に始まり男子になり団子に戻る。長い一日だった。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です