啓徳空港に着陸!

私の誕生日は8月なのだが,今年,娘から誕生日プレゼントがあった。本日,そのプレゼントを「実行」に移した。

それがこの「フライトシミュレーター」だ!

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日曜日はたいてい夫婦でゴルフなのだが,今日は3時半にこのフライトシミュレータの予約を入れていた。

ということで,ゴルフはいつもの18ホールを変更し,ハーフ,9ホールに短縮。最高気温16度,時折シャワーという典型的真冬の天気となった本日,そして春の競馬シーズンたけなわということで,ゴルフへの出足は激減。ただでさえ,いつも空いてるGlen Waverleyパブリックゴルフコースはほとんど人がいない。「フロントナイン,バックナイン,好きな方,どっちでもいいよ。」という超テキトーな指示。2-3名がスタートしたばかりのフロントを嫌い,バックナインを選択したら,一度も前後誰にも遭遇しない,ハーフ9ホール1時間ちょいという超クイックラウンドとなった。帰宅後シャワーを浴びて,余裕で指定の場所へ。

場所は,F1グランプリの会場,アルバートパークのすぐそばにある,一見マンションの一室のようなところ。入ったら,誰もいない。私のすぐ後に,子供が入ってきた。と思ったら,その人,ジャケットを脱ぐとパイロットシャツを着て,それらしい名札をつけているではないか。なんと超童顔の教官殿であった。

次の部屋に入ると,そこに旅客機のコクピットそのものの部屋があった。エアバスA300のシミュレーターだった。そこで30分のシミュレーター体験飛行を体験した。その童顔の教官,まったく商売っ気なし。予定されていたのは,シドニー空港からキャンベラ空港までの30分のフライト。しかしそのあと,「香港かオーストリア,どっちがいい?」とエクストラの体験飛行をやらせていただき,約50分の飛行となった。私は迷わず香港を選択。なぜなら,香港は香港でもかの有名な,今はもう廃港となったカイタック(啓徳)空港のシミュレーションだったからだ。

さて,A300 のコクピットだが,自動車のハンドルのような操縦桿は皆無。左の操縦士席なら左,右の副操縦士席なら右にゲーム機のような小さな操縦桿があるだけだ。左右どちらに座ってもよかったのだが,普段クルマの運転で慣れしたんでいる右,副操縦士の席を選んだ。

コクピット
クルマのハンドルのような操縦桿はない。つかまる場所がなく,少々心細い。

離陸時にはいろいろとプロシジャがあって,数値入力,フラップ,エンジン,自動操縦の初期値入力など,かなり込み入った作業があった。それらは教官殿の指示どおりにやっていく。そしてスロットルレバーをガターンと前に押し出す。教官殿が速度を読み上げ,テイクオフの指示があったら,操縦桿を少し引く。すると窓から見える風景がグワっと下がり,相対的に,自分が上昇していく気分が味わえる。

takeoff
シドニー空港離陸直後

あとは,正面の計器に現れる十字の黄色い線の交点が,中央の小さな四角いマークに重なるよう,操縦桿を操るだけの作業だ。それ以外の制御は基本的に自動操縦装置がやってくれる。フラップ,ギアなどの作業があるが,これは教官殿がやってくれた。規定高度に達すると,もう手を離しても大丈夫。ときどき予定航路から進路変更の必要が出るが,そのときはまた十時マークを中央の四角いマークに合わせる作業を行うだけだ。やっと飲み込めたが,この十字マークは予定航路に乗せるために,上下左右をどう調整するかを示すものだったのだ。

さて,2-3回進行方向を変更すると,キャンベラ空港が近づいてきた。するとキャプテン教官殿がいろいろと作業を始める。ギアを出し,フラップを出す。いままでは予定航路から半マイルほど右を飛行していたものを微調整。視界に滑走路が見えてきたら,それに合わせて操縦。徐々に高度を落とすが,これも自動,もしくは教官殿が操作してくれ,私はスロットルの調整をする必要なし。だいたいうまくいったが,やはり着陸の角度はばっちりとはいかず,なんとなく着陸し,滑走路を右にはみ出しそうになって停止した。

次にプログラムを変更。なんとプログラム自体はマイクロソフトのフライトシミュレーターだった。ただしそこに,一般ユーザーと違う,たくさんのアドインが入っているそうで,それらのライセンス料だけで,一回の飛行に数百ドル相当の費用がかかるらしい。それはそれで高いけど,実際に飛行訓練したら,燃料代だけでそれをはるかに上回る費用がかかるそうだ。さらには空港を使用するための費用も必要となる。先ほどの初期入力時にも「百数十トン」単位の燃料の入力があった。自家用車数ヶ月分の燃料が一回のフライトで消費されているのだ。

さて,希望した香港啓徳空港のデータがロードされ,テイクオフ,しばらくすると何となく見覚えのある香港のビクトリアハーバーの風景が眼前に迫ってきた。香港島の超高層ビル街を右に見つつ,九龍半島の雑多なビル群の上にかぶさるように高度を下げていく。目標となる点滅ランプにそって進入していく。最後に大きくバンクを切り右旋回。機体の傾きを戻すともう眼前に滑走路が迫っている。なるほどタイトな進入路だ。ギアに洗濯物が引っかかっていても不思議ではない。

Hong Kong
九龍半島の雑多なビル街の上をすれすれにアプローチ。このあとすぐ着陸だ。

あれよあれよという間に着陸となり,規定よりかなり外側を回ってしまった。滑走路には傾いたままドカンとタッチダウン。本当なら事故ものだろう。そのまま再び離陸し,香港島を右にみながらグルっと回って再び着陸にトライ。今度はだいぶマシだったが,やはり滑走路への進入方向がまっすぐでなく,着陸後はキャプテンがラダー操作で修正した,これは両足のペダルで操作するが,どっちをどう踏むとどっちに曲がるか最後まで説明がなかったので,私は足を置いて,キャプテンが操作するとおりに足を動かしているだけだった。

いやー,冷や汗ものだった。しかしおもしろかった。いまさら操縦を習おうとは思わないが,今度生まれ変わったら,パイロットになりたい!と思ってしまった。飛行記録はすべてDVDに収めていただき,20ドル払ってそれをいただいてきた。

娘のサプライズプレゼントだったけど,実に面白い体験だった。娘には,本当に感謝している。

 

 

 

 

「啓徳空港に着陸!」への2件のフィードバック

  1. こんにちわ

    いやあー、面白そうですね。娘さんからのプレゼントですか。何とも羨ましいです。
    近々、オーストラリアへうん十年ぶりに旅行予定のため色々調べているところです。メルボルンでセスナの操縦体験ができる旨のブログを読んだので問い合わせしようかと思ったのですが、連絡手段がないようで。ネモッチョさんは情報をお持ちですか?最初からあつかましくてすみません。

    1. スガノ様,私の昔の記事を掘り下げてコメントいただき,ありがとうございます。体験操縦の情報はググるといろいろ出てきます。キーワードとしては,flight lesson melbourneなんていうのがいいでしょうか?たとえば
      http://flyamber.com.au/index.php/component/bookpro/tour/21-learn-to-fly-trial-instructional-flight-tif-1-hour.html?Itemid=90&gclid=EAIaIQobChMI0t7WrNfY1wIVSyQrCh1_0gHUEAAYAyAAEgLuovD_BwE
      とか
      https://www.adrenaline.com.au/melbourne/flying-lessons/light-aircraft-30min/?gclid=EAIaIQobChMI0t7WrNfY1wIVSyQrCh1_0gHUEAAYASAAEgK7c_D_BwE

      メルボルンには,メインとなるタラマリン空港以外に,Essendon, Moorabbin, Avalonなどの空港があって,小型機,自家用機の発着が盛んです。

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