あっぱれウェールズ!ワラビーズ辛勝

楽しみにしていた今日(正確にはもう昨日)のテストマッチ。

Etihad StadiumでのWales Tour、ワラビーズ対ウェールズ第二戦を見に行ってきた。

試合前、国家斉唱

試合開始直後、フライハーフ(スタンドオフのこちらでの呼び方)、ベリックバーンズのキックがダイレクトとなり、22m付近でウェールズボールのラインアウト。ここからフォワードにぐいぐい押し込まれ、あっけなくトライを取られた。0対7。その後、一進一退を続けるが、ウェールズのディフェンスが第一戦とは見違えるほど堅くなっており、なかなかゲインラインが割れない。しかし、二つのペナルティーゴールを得て、これをべリックが二つとも決め、6対7と一点差に迫る。

しかしここからがまた一進一退で埒が開かない。もう前半終了かというとき、べリックが絶妙のダミーパスから対面をかわして突進。今日初めてディフェンスラインを割った。ここからアウトセンターにつないで、トライ。ゴールもベリックが決めて13対7と6点リードで折り返した。

後半3分、なんとSHギニアのパスが乱れた。これをウェールズの選手が蹴り出し、ゴールに迫る。蹴った選手が転倒するも、バックス陣が追走、さらにサッカー技でインゴールまで蹴り、これを押さえてトライ。前半同様、開始早々のトライだ。13対14。おっとまた1点負けてる。

そこからがすごかった。いや見ている観客としてはあまり面白くないゲームとなったが、PGの蹴りあいとなったのだ。13対14が16対14。これが16対17となり、19対17となり、19対20、22対20、22対23となった。特にウェールズのフルバックはいつも40m超のゴールを決め続けた。ベリック・バーンズも難しい角度のゴールを決めていく。二人とも成功率は100%。

ウェールズ1点リード。ワラビーズは後半30分ぐらいにあわやトライという絶好のチャンスがあったが、パスミスでこれをつぶしてしまった。そして後半35分。ワラビーズは再びペナルティーを得た。左ゴールポスト延長上ぐらい、距離は30m弱。今日6の6のベリックにすれば、かなりやさしいキック。

と、ところがー!これをベリックは左に外してしまった。ウェールズファンはもう勝った!とばかりはしゃいでいる。ベリックはトレードマークのヘッドギアをかなぐり捨て、自慢の金髪を振り乱しながら悔しがる。この精神的ダメージをみて、交代。フライハーフは22番マイク・ハリスに。私も最近あまりラグビーユニオンを追っかけてないので、この人は知らなかった。大丈夫か?

ウェールズのディフェンスは後半も一貫して堅く、ワラビーズはキック以外にディフェンスラインの裏に出る術がない。残り数分。もうだめか。そう思ったとき、自陣からペナルティーを得る。もう蹴りだしてはならない。いつ時間切れになるか分からない。懸命にボールをつなぐが、無情の終了サイレンが鳴ってしまった。次にプレイが切れたら終わりだ。なんとか敵陣に入り込んだところで再度ペナルティーを得た。やった。しかし、どうする?位置は左サイドラインに程近く。距離は30m強。ベリックはもういない。ここはチョン蹴りからラストプレーに賭けるか?

とおもいきや、ワラビーズはなんとPGを選択。蹴るのは代わったマイク・ハリス。

えー、蹴るのかよー。大丈夫か?

大歓声の渦の中、マイクはベリックよりもゆっくりした動作でキック。弾道が低い。ああ、届くか。しかし、次の瞬間、角度のいいところに座っていた観客から歓声が上がり始めた。しかし、今日はウェールズファンも多い。大体6-4ぐらいで、黄色い観客が目立ったが、赤い観客もかなり多かった。歓声という意味ではウェールズの方がむしろ上というぐらいだ。どっちへの歓声なのか?どっちが勝ったのか?

そしてボールがゴールラインを越え、線審二人の旗がゆっくりと上がった。あああああ、勝ったかあ!

いやあ、ワラビーズ薄氷の勝利。25対23。

しかしウェールズは今回本当にディフェンスが良かった。フォワードもワラビーズより一回り大きく、押し勝っているという印象を受けた。

ワラビーズ、しっかり気合入れ直さないと。

MVPはチャンスもピンチも作りだしたベリック・バーンズ。まあ、順当なところだろう。

親子3人。週末のよい娯楽であった。

Etihad Stadium
帰り道で見た、変な大道芸人

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