ファイル「SYSTEM」が不良か見つからないため-起動不能

WINDOWS\SYSTEM32\CONFIG\SYSTEMが不良か見つからないため,起動できない。

ケースNo.2007-003:ファイル「SYSTEM」が不良か見つからないため-起動不能

作業日: 2007年4月14-15日

OS: Windows XP Home 英語版
タイプ: Desktop

症状: 電源投入後,以下のメッセージがでて停止。起動が全くできない。

Windows could not start because the following file is missing or corrupt:
\WINDOWS\SYSTEM32\CONFIG\SYSTEM

You can attempt to repair this file by starting Windows Setup using the original Setup CD-ROM.
Select ‘r’ at the first screen to start repair.

要因と考えられるイベント:不明。
再現性: 常に発生。

所見:
これはメッセージのとおり,C:\WINDOWS\SYSTEM32\CONFIG\SYSTEMが不良,あるいは完全に消えているために発生していると考える。
(後述のとおり,原因は別のところにもあった。)

診断:
まず,セーフモードでの起動を試みたが,これは全く同じことが起きるだけで,だめだった。
ハードディスクを取り出し,USBエンクロージャに入れて,別のPCに接続。ディスクの中身は見えるから,ディスクが完全に壊れているわけではない。
この状態でchkdskをかけた。

chkdsk f: /f /r
(f:はUSBエンクロージャがマウントされたドライブ名)

特にエラーは発見されなかった。
一応ハードディスクを元に戻して起動を試みたが,だめ。

今度は,Windows CDから起動して,回復コンソールのchkdskを試そうとした。これは,通常のWindows内のchkdskにはない「/p」オプションがあるので一応やってみる価値がある。
ところが,CDからシステムが立ち上がらない。BIOSの設定を確かめたが,確かにBoot順位はCDがHDDより先になっている。

再起動して,BIOSの起動シーケンスを見ていて,ひとつ奇妙なことを発見した。EIDEディバイスの自動認識のところで,プライマリマスタのところに,「SONY」で始まる機種名が出る。これはCD-Romドライブだとすぐに気付いた。え?なんでCDドライブがプライマリマスタになっているんだ?

本体を開けて配線をチェック!
マザーボードであるが,おもしろいのは,通常なら二つあるEIDEのソケットが,このマザーボードには2×2で四つあることだ。黒白のペアと青x2のペアである。
黒の脇にIDE1,白の脇にIDE2という刻印がある。黒白ソケットをはさんで,この刻印と反対側に青ソケットのペアが並列している。
現在,黒のIDE1に予想どおりCD-Romドライブが接続され,青のIDE2側にハードディスクがつながっている。

ここで,この2×2 EIDEソケットについて,マザーボードの仕様を確かめてみた。
MSIのBX Masterというモデルと判明。これをキーワードにして,MSIのWebサイトを検索したら,やっとこの2×2ソケットの秘密がわかった。

このマザーボードはかなり古い仕様で,IDEはATA33が基本。そしてUltra ATA66が拡張として(これとて古い!)サポートされているようである。すなわち,黒と白がATA33,青二つがUltra ATA66のソケットである。Ultra ATA66のドライバは通常のBIOSシーケンスの後に動的にインストールされている模様である。

実際の配線に話を戻すと,EIDE1黒がCD-Romドライブに,EIDE2青がHDDにつながっていた。これはプライマリマスタがCD-Romになった現象と一致する。これではハードディスクから立ち上がらないのは当然である。しかし,なぜこんな状態になっていたのか?お客様はこれで使えていたのだろうか?とてもそうとは思えない。後日,お客様に確認すると,私のところに持ち込む前に,誰か他の人にも見てもらっており,そのとき中をいじった可能性はあるとのこと。そうじゃないと,ありえない配線だ。そうとしか思えない。

そこで,私が正しいと信じる接続にしてみた。刻印を信用して,CD-RomのケーブルはEIDE2,つまり白に移した。HDDは素直にEIDE1の黒につないだ。
これで再起動。BIOSシーケンスをチェック。ほらね!プライマリマスターにHDDの型番,セカンダリマスタにCD-Romの「SONY」で始まる型番が現れた。これでいいのである。続いて現れるUltra ATA66ドライバのインストールでは,ディバイスが見つからない旨のメッセージが出て終了する。どうやら青ペアがATA66用のようである。ハードディスクは高性能の青につなぐべきなのだろうか?これは後で再考することにする。

ところで,これでも相変わらずSYSTEMというファイルはみつからずHDDからの立ち上げはできない。そればかりか,CD-Romからの立ち上げも相変わらずだめである。これでは当初の目的であるchkdskができない。

HDDはなんらかのファイルがまだ壊れていると仮定していい。しかしCD-Romが使えないのはなぜか?
もしかして,CD-Romも壊れているのではないか?

処置:
そこでウチにあるスペアのDVD/CDコンボドライブに交換。やっぱりそうだ!これでCD-Romが動き,やっとWindows CDから回復コンソールに到達し,/pオプション付chkdskができた。いくつかのエラーを修正した旨メッセージがでた。

これで,ついにWindowsが立ち上がった。これで直ったのかと喜んだのもつかの間,Windowsが完全に立ち上がったかどうかという時点で,再びブルースクリーンで停止。STOPコードは0x0000008Eである。
セーフモードにしても同様。

念のためMemtest86でメモリのチェックをしたが,これも正常。

Microsoftのサポートページによれば,このストップコードは,いろいろな原因があるようだ。最初に,メモリ不良などと書いてあったが,すでにこれは白と判明している。
どうもこれはソフト的な問題。特にレジストリ破壊ではないかという気がしてきた。

さて,ここまで来て,記憶があいまいになってしまう。実はこの状態で何度か再起動をした。そのたびに長考の末Windowsがなんとか立ち上がり,ある時点でブルースクリーンとなってしまう。また,別のハードドライブをつないでそこから立ち上がらないか試したりもしたのだが,他のハードドライブはATA66を含めて,全く動作しなかった。やはりマザーボードがいかれているのだろうか?

しかし,再起動を繰り返しているうちに,最初よりは,いくらか状態が良くなった。最終的にはセーフモードで比較的安定したセッションが得られたので,システム復元で問題が起こる前,約1ヶ月ほど前のチェックポイントの状態にシステムを戻すことができた。

結果:
結局このシステム復元が決定打となり,システムは安定した。

最後に,やはりハードディスクの性能を出すために,黒ソケットから青のIDE1側にHDDをつなぎ変えてみた。これでも無事システムが立ち上がり,安定した動作が得られたのでこの接続を採用することとした。また,故障したCD-Romドライブは破棄し,ストックからCD-R/RWライターを選んで,これに付け替えた。

まとめ:
結局のところ,悪かったのは,ソケットのつなぎ方だったのかどうかは,はっきりしない。青(ATA66)側は,どちらにつないでも,最初に見つかったブートストラップから起動ができているのだと思う。最初の症状だって,ブートストラップが読み込まれて,SYSTEMというファイルを探すところまで来ていて,初めて出てくるメッセージと思われる。したがって,結果的には,レジストリ破壊が第一の問題で,それとCD-Romドライブの故障が重なり,修理を困難なものにしていたということしか言えないと思う。

最初の最悪の状態から,まがりなりにもWindowsが立ち上がる状態まで持っていったのは,回復コンソールから起動する/P オプション付chkdskコマンドと考える。そして,システム復元で,システムを前の状態に戻すことによって安定した状態が得られた。その後,Windows Updateでシステムに修正を施した。

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